「週刊現代訴訟」(宗教施設建立にかかわる誹謗中傷記事の名誉毀損)
「希望の革命」に関わる一連の訴訟が継続中の1996年1月、週刊現代が、幸福の科学の宗教施設建立に関する誹謗中傷記事を掲載したことに対して、幸福の科学は名誉毀損訴訟を提起していましたが、2000年7月18日、東京地裁は幸福の科学勝訴の判決を言い渡しました(東京地裁平成12年7月18日判決)。
2001年5月31日、マスコミ側の控訴を受けた東京高裁判決も、やはり幸福の科学勝訴となり(東京高裁平成13年5月31日判決)、この判断は、上告もなく確定しました。
この2つの裁判は、フライデー事件に直接関わるものではありませんでしたが、一連のフライデー事件関連の訴訟の被告と同一マスコミの名誉毀損訴訟だったことで、これら(たとえば、最高裁平成11年7月9日第二小法廷判決、東京高裁平成12年10月25日判決)と密接に関連して審理が進行しました。そして、記事になる前のデータ原稿や、ナマの取材メモまでが証拠として法廷に提出されることとなり、取材記者の証人尋問を経て、匿名だった取材源が実名で特定された末に、マスコミ側の強い抵抗を排して、一連の同マスコミに対する裁判の中で初めて、この取材源の住民に対する証人尋問が行なわれる展開となりました。
証人尋問は、東京地裁においてではなく、現地の宇都宮市に裁判官がわざわざ出張して実施する「出張尋問」の形態で行なわれるなど、裁判所も真相の究明に熱意を持って取り組んだ結果として、これまで明かされることのなかったマスコミ側のいい加減な取材の実態が詳細に明らかになり、東京地裁は、記者がこの住民に取材をしたかどうか疑わしいとまで述べて、マスコミ側に真実性もなければ、真実と信じるに足るだけの相当性もないことを明確に認定しました。
この裁判の判決は、「希望の革命」に関わる一連の訴訟とともに、当該マスコミの行なっている“取材”の根源的な問題点を、白日の下にさらす役割を果たしました。
(了)