「宏洋氏・幻冬舎本訴訟」「宏洋氏著作権侵害差止訴訟」

宏洋氏が、幻冬舎より書籍『神になりたかった男 回想の父・大川隆法』を出版し、その中で、①教団内での信者数の偽装報告、②教団の数百億円の赤字、③節税を利用した経営者からの多額のお布施集め、などについて虚偽に基づく誹謗中傷をしたこと、あわせて、④裁判官に命の危険を感じさせる圧力を加えたとの虚偽発言をユーチューブでしたことで、幸福の科学は、幻冬舎と宏洋氏に対し、損害賠償等を請求する訴訟を提起しました。

2024年8月9日、東京地裁は、幻冬舎・宏洋氏に合計165万円(幻冬舎・宏洋氏に連帯して110万円、宏洋氏のみに55万円)の支払と動画の削除を命じました(東京地裁令和6年8月9日判決)。判決は、その内容を「真実であると認めることはできない」、「真実であると信じたことにつき相当な理由があると認めることはできない」とし、上記①~④のいずれの争点についても当教団の名誉を毀損するものとして請求を認めたものです。

幻冬舎・宏洋氏側は控訴しましたが、東京高裁は2025年1月15日、東京地裁判決をそのまま維持する判決を言い渡しました(東京高裁令和7年1月15日判決)

幻冬舎・宏洋氏側は、最高裁への上告・上告受理申立てをしたものの、所定の期限内にその理由を提出しなかったため、2025年3月28日、最高裁で判断される以前に東京高裁から却下決定が出され、不服申し立てもなく確定しました(東京高裁令和7年3月28日決定)

これにより、上記の当教団全面勝訴の東京地裁判決が確定したことになります。

なお、本書の出版が発表された際、幸福の科学の著作権を侵害するイラストを用いた表紙だったことで、幸福の科学は、幻冬舎と宏洋氏に対して、これを用いた書籍の頒布の差し止めを求める仮処分を申請し、裁判所が直ちにこの申立てを認める展開となったことで、幻冬舎側は表紙を差し替えざるを得ず、出版時期を遅らせて本書を出版した経緯がありました。上記④は、この仮処分に関する宏洋氏のユーチューブでの虚偽発言でした。

ところが、宏洋氏は、ことさらに差し替え前の著作権侵害の表紙を複数のユーチューブ動画に掲載し本書を宣伝するなどしたため、幸福の科学は、その動画の掲載停止をユーチューブに申立て、動画はいずれも削除されたものの、宏洋氏があえて動画復活を求める異議を申立てたことで、著作権保護の必要から、幸福の科学は宏洋氏に対し、著作権侵害の表紙画像の公開停止を求める訴訟を新たに提起しました。東京地裁は、2024年8月1日、宏洋氏に対し、差し替え前の著作権侵害の表紙の公開の禁止を命じ(東京地裁令和6年8月1日判決)、この判決は確定しました。